「服屋に着て行く服がない」的パラドックスと解決法。
突然だが、こんな言葉を聞いた経験はないだろうか。
「服屋に着ていく服がない」
今回はこの問題について考えてみる。
「服屋に着ていく服がない」問題とは?
これは数年前にテレビでお笑い芸人さんが発言した内容で、今ではネットスラングにもなっている。
オシャレになるために、カッコいいor可愛い服を買いに行きたい。けれども、そもそもお洒落な雰囲気の服屋に行けるような服を持ってない。
パラドックスというかジョークみないなもので、初めて聞いた時から面白いなあと思っていた。
そして、私はこの問題をおしゃれのパラドックスと呼んでいる。
一般化した定義としては、
「Aという目的を達成したいが、そもそもAの達成のためにAが必要である。そのために、Aを達成するための行動が出来ない。」
今回は日常生活でありがちな「服屋に着て行く服がない」的問題、おしゃれのパラドックスをいくつか例を挙げ、解決法を考案してみる。
おしゃれのパラドックス一覧
・メガネを探すためのメガネがない。
これは経験ある方が多いのではないだろうか。
メガネが見当たらなくて、メガネを探しているけども、メガネがないのでよく見えない。うまく探せない。
特に朝など寝起きの時はこの問題に直面することが多い。
このケースの類似問題としては、
「落ちたコンタクトを探すための視力がない」が存在する。
・ジムにいくための筋肉がない 。
特に男性の方はこの問題に直面した経験がある方が多いのではないか。
筋トレをするためにジムに通いたいけれども、ジムって筋肉隆々の人が多いので、こんなガリガリな自分が通うなんておこがましい。恥ずかい。
私なんかは見栄っ張りなので、何度かこの問題に直面したことがある。
これと似た話として、以前ダイエットをするためにジムに通いたいという友人がおり、彼女が言うには、
「こんなぷよぷよの姿でジムに行くのは恥ずかしいから、もう少し痩せてからジムに通いたい。」とのこと。
・勉強をするための知識がない。
特に数学や哲学などで高度な内容を学習する場合なんかは、その内容を理解するために、その内容のことをある程度理解出来ていないといけない。という不可解な現象が起きることがしばしばある。
少し身近な例で言うと、国語の勉強をしたいけれど、国語を理解するための国語力がない。などだろうか。
・就職をするためのお金がない。
これはフリーターをやってた友人が実際に困ってた問題である。
その友人は、結婚をすることになったので、引っ越しや新婚旅行の資金のためにお金が必要だと。そのため、正社員として働くための就職活動をしなければならない。
しかし、就職活動のためにスーツを買ったり、バイトのシフトを減らしたり、交通費を捻出しなければならないが、そんな余裕はない。
お金を稼ぐためにはお金が必要ってことだ。
似たような話で、某大型ネット掲示板でこのような流れが定番となっているようだ。
①働けよ、仕事探せ。
②ハロワに着ていく服がない。
③じゃあ、服買えよ。
④働いてないから、服買う金がない。
そして①に戻る。
・携帯電話を探すための電話がない。
これは、本当に頻繁にやってしまう。今までの例とは少し違ってうっかり要素が含まれているかもしれない。
「あれ、携帯どこいったけ。」
「あ、そか、鳴らせばいいんだ。」
「あ、携帯ないんだった。」
といった流れだ。誰もが一度は経験があるのではないだろうか。
これは、固定電話を置いていない世帯が増えている現代ならではの問題かも知れない。
この問題の解決法とは
おしゃれのパラドックスは、人が生活している限り避けられない問題である。
この問題を解決するためには、まず問題が心理的or物理的な原因のどちらに起因するものなのかを考える必要がある。
・心理的要因
Aを獲得するために、Aが必ずしも必要ではなく、見栄や恥を忍ぶ感情が行動を妨げているケース。
例)・服屋に着て行く服がない。
・ジムに行くための筋肉がない。
このケースの場合、2つの解説策が考えられる。
①見栄を捨てて、行動に移す。
②いきなり高みを目指さず、まずは小さなステップをする。
①の方法は言わずもがな。恥ずかしい気持ちを乗り越えて、服屋なりジムなりにありのままの自分で行く。
そもそも、誰も自分のことなど気にしてないだろうから、気にせずに乗り込んでしまうのだ。
②の方法は、いきなりジム通いなどの高いハードルを越えようとするのではなく、自宅や公園などの人目の付かない場所で筋トレを始め、自信を付けてからジムに通うというものだ。
この方法であれば、恥を欠くことなく、自分磨きをすることが可能である。
・物理的要因
Aを獲得するために、Aが必須であるため、行動が起こせなかったり、制限されるケース。
例)・メガネを探すためのメガネがない。
・就職するためのお金がない。
このケースの場合、
①人に協力をお願いする。
②限られた能力を工面して達成する。
この2つの解説方法が考えられる。
就職の例で言うと、①の方法を使うのであれば、家族や友人にお金を借りて、就職活動をする。②の方法であれば、選考を受ける企業を数社に絞ったり、近場の企業を受けるなどして、金銭的な負担を減らして就職活動をする。
まとめ
・おしゃれのパラドックスは日常に数多く潜んでいる。
・これらは難しい問題ではあるが、必ずしも解決出来ない問題ではない。