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サウナトランス体験記。

「何故、世のおじさんたちはあれほどまでにサウナに熱中しているのだろうか。」

と、疑問に思ったことはないだろうか。

銭湯や健康センターに行くと、必ずと言っていいほどサウナ室はおじさんで溢れている。

実は、ほんの一握りの人にしか知られていない「楽園」をあの人たちは密かに楽しんでいるのである。

 

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それは「サウナトランス」と呼ばれるものだ。

私は知り合いのサウナーに教授を受け、1ヶ月かけて、サウナの境地「サウナトランス」を体験したので、今回はその体験談を記す。

 

 

サウナトランスとは

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サウナトランスとは、サウナ→水風呂→休憩のサイクルを繰り返すことで、普段の生活では決して得られない「極楽」を体験することである。 

自律神経失調症にも効果があると言われているため、

・漠然とした焦燥感を日々感じている。

・食欲がわかない。

・体が疲れやすく、寝ても取れない。

・吐き気を感じることが多い。

・睡眠の質が悪い。

・病院の検査では問題はないのに、体の調子が慢性的に悪い。

などの悩みがある人は是非体験して頂きたい。

 

正しいサウナの入り方

まずは、サウナトランスを体験するのに適した環境づくりをすることが重要だ。

・風呂場に寝転んで休憩出来る場所があること。

・静かに精神を集中出来る環境であること。

・著しく体調を崩していないこと。

以上3つを満たす条件でサウナに挑んで欲しい。

おおきなスーパー銭湯であれば、寝湯やデッキチェアがあることが多く、条件を満たすことが出来るだろう。

 

サウナの入り方の手順

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 さて、最的な環境を整えたら、次は最適なサウナの入り方をご紹介する。

何度かサウナに通っていると、自分なりのスタイルが出来てくるが、はじめは次の手順を守って入るとサウナトランスを体験しやすいだろう。

① 水分補給をしっかりとする。

ミネラルウォーターかスポーツドリンクがベストだ。

②しっかりと体を洗おう。

神聖なサウナへ入るためには、体を清める必要がある。

③サウナに入る。

時間は6分から12分の間で調整するとサウナトランスに入りやすい。

なるべく長い時間体を暖めるのがベストだが、無理は禁物だ。倒れてしまっては元も子もない。

④ 汗をしっかりと流し、水風呂へ入る。

汗をかいた状態で水風呂に入るのはマナー違反である。しっかりとシャワーで汗を流し、水風呂へ入ろう。

水風呂は肩まで浸かり、30秒から1分入るのがベストだ。

⑤ 呼吸に意識を集中しながら、しっかりと体を休める。

寝転がることが出来る場所を確保し、仰向けになろう。

天気や気候が良ければ、外気を浴びられる場所がベストである。

目を瞑り、10分から12分の間、呼吸に意識を向けよう。

鼻から6カウント数えながら息を吸い、3秒止める。そして、6カウント数えながら、口から息を吐く。というサイクルを繰り返す。

以上、①から⑤の手順を3回繰り返す。

あまり無理し過ぎると体調を悪くしてしまう可能性があるので、慣れるまでは3回までに留めよう。

 

サウナトランス体験記

サウナトランスの話を聞いた後、近郊のスーパー銭湯をリサーチし、意気揚々とサウナに乗り込んだ。

水分を補給し、体を洗って、いよいよサウナ室である。 

身体中が熱気に包まれ、瞬く間に汗が全身から吹き出す。これがまた、気持ちが良い。 

はじめの3分はテレビを見ながら、熱気を楽しむ余裕があった。 

しかし、サウナに慣れていないためか、時間が経つにつれ少しずつ脈拍が強くなっていく。

残りの3分は時計を見ながら、あと○分、あと○秒、とまさに苦行のように熱気に耐えた。 

そして、ようやく最低ラインの6分が経過し、足早にサウナ室を退室。

汗を流し、いよいよ水風呂だ。 

そして、この水風呂がサウナ以上に苦行なのである。

「冷たい、冷た過ぎる…!」 

この中に30秒も入るなんて、考えられなかった。

しかし、数秒間ジッとしていると、体の周りに少し温かいバリアのようなものが纏ってくる。

そうして、なんとか30秒の苦行に耐えた私は、目をつけていた露天のデッキチェアに仰向けになり、呼吸をゆっくりと行った。

激しかった脈拍が少しずつ整っていき、かなり深いリラックス状態になる。

「これがサウナトランスか?」 

と思ったが、プロのサウナーによるとどうやら違うらしい。

まだまだ、深く言葉にしようのないリラックス状態が待っているという。

こうして、1回目のサイクルを終えた。

正直、この段階でかなり良い気分になっていたので満足していたが、本当のサウナトランスを体験するため、2回目、3回目のサイクルへと突入した。

回数を重ねる毎に休憩時のリラックス状態はどんどん深くなっていくのを感じたが、結局その日はサウナトランスの体験は出来なかった。 

プロのサウナーによると、何度もサウナに通う必要があるらしい。

待望のサウナトランスを体験することが出来なかったため、少しだけ落胆したが、すっかりサウナにハマった私はそれから週に2回ほどサウナに通う日々が始まった。

通うたびにサウナと水風呂の時間は伸びていき、サウナは12分、水風呂にも1分とプロのサウナーと同じ時間だけ入れるようになってきた。

そして、通い始めて3週間目、いつも通り外のデッキチェアで休憩していた時である。

スンッと急に体が軽くなった感覚になり、頭の中心から喉、みぞおち、胃袋を経由し、なんとも言えない快感が全身を駆け巡った。

「これがサウナトランスか!」

確信した瞬間だった。

全身が今まで感じたことのないリラックス状態になり、体がとろけてデッキチェアに沈みこむ。

空間と身体が一体化し、時間と空間の感覚がなくなり、この世の全てへの愛が溢れ出ていった。

ほんの3,4分だっただろうか、なんとも形容し難い感覚を確かに体験したのだった。

その日の夜は非常に心地が良く、まるで赤子のように深い眠りについたのを覚えている。

 

おわりに

今では、すっかりサウナにのめり込み、仕事やプライベートで行き詰まった時は、サウナに行くことにしている。

ストレス社会の現代、サウナトランスは最高のライフハックなのではないか。

興味を持った方は是非試して頂きたい。