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情弱ビジネスをぶっ潰せ。レモン市場の改善法とは

世の中にはまだまだ質の悪いモノやサービスが出回っている。

インターネットの普及により、消費者が事前に商品の適正価値を知ることが容易になったため、目に見える商品、いわゆる有形商材の粗悪品は少しずつではあるが淘汰され始めている。

しかし、広告やデザイン、SEO対策などの無形商材に関しては、まだまだ質の悪い商品が出回っているのが現状だ。

このような事態は、情報弱者を餌に商売をする一部の悪徳業者と、「目に見えないモノやサービス」を過剰に値踏みする消費者が生み出した結果である。

 

 

なぜ粗悪品が出回るのか

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そのカラクリは非常に単純明快なものである。 

悪徳業者は、虚偽とハッタリ、ごく一部の成功例、巧みなセールストークで、粗悪品を売りつける術を持っている。

彼らの魔の手からのがれ、正当な対価を払う価値のある商品を見分けるためには、教養と分析力が必要である。

その商品に費やされている技術や知恵が果たして、どれほどの価値があるのかを見極められなければならないからである。

そして、それが出来ないと提供者の言い値で購入せざるを得なくなるのだ。

すると、次にどのようなことが起こるかというと、「価値以上の対価を支払わされたことを知った消費者が技術や知識に対して過剰に値踏みをするようになる」という事態だ。

その結果、高品質高価格の商品は市場に出回らなくなり、低品質の商品が市場に溢れることとなる。

このように、消費者が情報に乏しいために適切な取引が行われず、結果として粗悪品が出回る市場を「レモン市場」という。

 

いかにしてレモン市場を改善するか

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「粗悪品(=レモン)」の取引を回避し、質の良い製品の適正な価格での取引を可能にするのは、「情報の透明化」と、その情報が確かなものであることを担保するための「信頼の構築」である。

企業側は、「情報の透明化」と「信頼の構築」をするために、様々な施策を行うことが出来る。

一定期間の無料キャンペーンや返金保証制度、無料アフターサービス、ブランドの形成などが良い例である。

これらの制度を導入することで、「情報の透明化」を図ったり、企業側は質の悪い商品を販売するインセンティブがないことを消費者に提示し、自社の商品が質の良いという「信頼」を得るが出来る。

例えば、一定期間の無料キャンペーンは、消費者が実際にサービスを利用することで、サービス内容の透明化を図ることが可能になる。

Netflixなどの多くのウェブサービスが行なっている手法だ。

また、ブランドの確立には多額の資金が必要なため、わざわざブランドに泥を塗るような行為を行うメリットが企業にはない。そのため、「ブランドのある企業が質の悪い商品を提供するはずがない。」という信頼を得ることが出来るのだ。

このようにして、企業側は悪徳業者と差別化を図ることで、レモン市場の改善を行なっている。

しかし、企業以上に努力が必要なのは、実は私たち消費者側である。

世の中には「目に見えないモノ」の価値を適切に測れない人たちが多い。

私も、消費者側に回ればそのうちの1人だ。

品質にあまりこだわる必要がない商品であれば、考えることもなく安かろう悪かろうの商品を購入すれば良い。

しかし、その商品によって、個人の効用や企業の利益に大きく影響を与えるのであれば、やはりある程度の対価を支払ってでも、質の良い商品を選ぶ努力をしたいものだ。

例えば、同じような商品の説明をいくつかの企業に受けたり、インターネットで口コミを調べる癖をつけたり、有識な第三者からの意見を求めるなどでよい。

私たち消費者が、商品の質を見極められるようになることで、粗悪品が淘汰され、より良い暮らしを得ることが出来るのではないか。