人生に焦りを感じるのは成功への通過儀礼だ。クォーターライフクライシスとは?
「自分の人生はこのままでいいのだろうか?」
「早く何者かにならなければ!」
などと人生に焦りを感じたことはないだろうか。
実は、その感覚はクォーターライフ・クライシスと呼ばれ、私たちの人生を1つ上のステージに引き上げるためのチャンスなのだ。
クォーターライフ・クライシスとは?
クォーターライフ・クライシスとは人生の4分の1を過ぎた頃、つまり20代前半から30代前半にかけて、仕事や恋愛など自分の生き方に疑問や焦りを感じることを指す。
10代の頃に抱いていた理想の大人像とのギャップや周りの同世代とのギャップに苦しみ「自分の人生はこれで正しかったのだろうか?」という後悔や、「なりたい自分になれないまま人生を終えてしまうのではないか?」という不安が押し寄せてくる。
人によっては、この時期に人生最大の挫折を味わうという。
しかし、安心してほしい、というのもクォーターライフ・クライシスは誰にでも訪れるものであり、必ず乗り越えられるものなのだから。
そして、この時期の挫折感が強かった人ほど、その後の人生で獲得する成功が大きな物になるとも言われているのだ。
クォーターライフ・クライシスの5つの段階
心理学者のオリバー・ロビンソン博士はクォーターライフ・クライシスを次の5つの段階に分けた。
①仕事、恋愛、あるいはその両者において、自分がした選択のせいで、閉じ込められてしまったように感じる。いわゆる「自動操縦」状態。
②「ここから抜け出さなければ」と感じ始め、思い切って飛び出せばなんとかなるのでは、という思いが募ってゆく。
③仕事を辞めたり、恋愛関係を終わらせたりして、自分を閉じ込めていたと感じるものと決別する。あらゆるものから距離を置き、自分が誰であり、何をしたいのかを見つけるための「タイムアウト」状態に入る。
④ゆっくりと、だが着実に、人生を再建し始める。
⑤自分の関心や目標に合致したことに、熱意をもって取り組むようになる。
私は現在20代後半という年齢で、今まさにこの時期の真っ最中と言える。上記の段階と私の人生を照らし合わせると次のように表すことができる。
①営業職に就いたが、今後の自分の人生ビジョンにマッチしていない。自分の好きなことを収益化するスキルや、場所や時間にとらわれない生き方をするためのスキルが欲しい。
②今の仕事を辞めて、クラウドソーシングや知り合いから仕事を貰いながら、ブログ、Webサービスを立ち上げることで少しずつ自分の力で生きていく力がつくのではないか?
③会社という組織を離れてフリーランスとなる。自分の価値観に否定的な友人、知人、家族とは一旦距離を置き、自分自身が本当にやりたいことを余計なノイズ抜きに考え抜いた。
④フリーランスという生き方に慣れてきた。仕事の捌き方にメリハリをつけれるようになり、単価上げ交渉も出来るようになったため、収入が安定してきた。
そして、ブログやWebサービスの立ち上げに時間を割けるようになってきた。
⑤まだ、このフェーズには達していないが、確実に辿り着けると確信している。
20代前半から30代前半の辛い時期を抜け出すための3つの行動
さて、クォーターライフ・クライスが誰にでも訪れるものであり、必ず抜け出せるものだと分かったとしても、その時期を無為に過ごすだけでは不安が募る一方だ。
そこで、私を含め私の周りの人達に共通する人生の焦りからの抜け出し方を紹介する。
人と比べることをやめる。
前述した通り、「このままでいいのだろうか」という焦りは、同年代の他人と今の自分とを比較して生まれるものであるケースが多い。
そんな時だからこそ、「自分にとっての幸せ」を改めて考えるべきなのである。
その比較対象の姿は、私たちにとっての幸せなのだろうか。きっと違うはずだ。
今一度「自分にとっての幸せ」を再定義し、その幸せと自分の行動との整合性を高めていく作業を行うことで、少しずつ不安な気持ちが消えていくことだろう。
やりたいことがない!から脱却する。
「今やっていることがワクワクしない。」という感情もクォーターライフ・クライスの原因になり得る。
「この仕事を続けてキャリアアップしても、なりたい自分像とは程遠い。」
そんな気持ちでは、仕事に身が入らないし、成果も上がらず、不安や焦りを覚えるのは当然のことだろう。
かといって、特にやりたいことがない。というのが本音だろう。
だから、やりたくない仕事でも消去法で選ぶしかない。
しかし、本当にそうだろうか。本当にやりたいことがないのだろうか。
一生暮らしていけるだけのお金があったら?
どんなことでも、絶対に成功する確証を得られたら?
きっと、そんな状況ならやりたいことがあるはずだ。
メジャーリーガーになる。という子どもの頃に諦めてしまった夢でもいい。
一度しかない人生。やりたいことに蓋をせずに、ワクワクした気持ちで取り組めることに挑戦したい。
焦りの気持ちなんてすぐに吹き飛ぶことだろう。
不安を原動力に突っ走る。
この列車に乗ったままだと、いつか谷底に落ちてしまう。
そんなことが分かっている状況であるならば、どんなに危険でも私たちにとって列車から飛び降りることが最善策だろう。
不安や焦りの気持ちは非常に力強い原動力である。この気持ちをチャンスだと思って行動を起こしてみるのも1つの手である。
まとめ
・20代前半から30代前半に感じる人生の焦りのをクォーターライフ・クライスと呼ぶ。
・クォーターライフ・クライスは誰にでも訪れるものであり、誰もが乗り越えられるものである。
・人と比べることを辞め、やりたいことに向き合い、不安を原動力にすることで、人として1つ上のステージに上がることが出来る。