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なんでもいいから起業したいなら、無名中小企業で新規営業を3年やれ!

THE・ゆとり世代に典型的な考えなのだろうか。

私の大学時代の友人には「起業をしたいがどうすればいいか分からない。」という人間が多い。

かく言う私も、その類の人間のうちの1人であった。

ところで、私は大学時代に1度起業を経験し、今はフリーランスとして生計を立てている。

そのためか「起業をしたいorフリーランスになりたい。」という相談をよく受ける。

そして、その手の相談をしてくる人は総じて、起業というものは「多額の資金」と「世の中をアッと言わせるイノベーション」の2つが必要であり、ハードルが高く、同時に華やかなものである考えている。

しかし、ほとんどの人はエンジェルや銀行から資金を集められるほどの信用や実績、技術力、アイデアはない。

だから、私のような日々の生活をなんとかこなせるほどの稼ぎしかないフリーランスに相談してくるのだろう。

 

起業に少しでも近づく為に

そのような、人たちに向けて伝えてることは「無名中小企業で、新規開拓の営業を経験しろ。」ということである。

なぜなら、

・資金がなくプロモーションが充分に出来ない。

・凡庸なアイデアしか持っていない。

・実績も信用もない。

・常に数字を意識しながら働かなければならない。

という状態で利益を出さなければならない点で、無名企業の営業マンとスタートアップの社長とでは立場が似ているからだ。

もちろん、理想的なスタートアップの方法は、アイデアがあり、それを実現するためのリソースがあることである。

現に、私の知り合いでも、学生時代に音声認識のプログラムの技術で投資家から資金を集めて起業した人がいる。

しかし、そんな人間はごく一部であり、私のような凡人は少資金でスタートアップする他なかった。

となると、独立直後はとにかく目先のキャッシュを貯める方法を考えなければならなかった。

 

そんな時に役立ったのが、大学時代にインターンで1年半、その後新卒で入った会社で2年していた営業職の経験だった。

どちらの会社も一般的な知名度は非常に低く、新規開拓のテレアポや営業は非常に根気が必要となるものだった。

そして、2,3ヶ月して仕事に慣れてくると、

「会社の看板使わずに、これだけ粗利出るほど売れるんだったら、独立してもやっていけるのではないか?」

と考えられるようになってきた。

実際、フリーランスになった直後でも食べるのに困らないほどの収入を得るのには苦労しなかった。

 

大手企業で起業イメージがつかない理由

大企業に勤めていたら、こうはいかなかっただろう。

営業として大成したとしても、それが自分の実力なのか、会社の看板のおかげなのか分からないからだ。

会社の看板、つまり、知名度や信用の力は末端の営業社員が想像する以上に大きく、大企業は看板の力だけで中小企業とは比べものにならないほどの見込み客を形成しているのだ。

それを理解出来ずに、自分の営業成績=自分の実力と勘違いしてしまい、失敗した大企業出身の起業家を何人か見てきた。

また、常に会社の売り上げを意識させられ、粗利率や経費などを念頭に置きながら、営業という仕事に携われた点も良かった。

仕事は与えられるものではなく、自分から取ってくるものという考え方とその術を身につけることができ、給与とは働いた時間や費やした労力に対して支払われるものではなく、利益貢献に対して支払われるものというマインドが自然と形成された。

そのためか、独立に対する抵抗もほとんどなく、独立後にサラリーマン時代とのギャップを感じることもほとんどなかった。

私が特に何か優れた長所がないにも関わらず、独立して生活を出来ているのは、間違いなく無名中小企業で営業をしていたおかげだろう。

 

まとめ

もし、なんの技術も知識もアイデアもないが独立して生活したいという方がいたら、

・一般的な知名度がほとんどない。(=プロモーションにほとんどお金をかけていない。)

・新規開拓営業に携わることが出来る。

・営業数字にうるさい。(ただし、無理なノルマを押し付けるのではなく、KPIの設定や利益率の向上などに厳しい。)

以上のような条件を満たす企業で経験を積むことをお勧めする。

1年も経験を積めば、とりあえず独立して自分の日銭を稼げる程度の実力とマインドが身につくはずだ。